かんたん学会用ポスターの作成方法


 コンセプト


学会ポスターを作るにはMicrosoft PowerPointとMicrosoft Excelがあると便利です。ココではその二つのソフトを使って、素晴らしく美しいポスターを作る技術的なコツを記します。

(以下の情報はWindowsで作成する場合に当てはまります)

 コンテンツ


  • 横に長いタイトルを業者に頼まずに自分で印刷するには
  • ポスターのA3縮小版やPDF配布版を作るには



 横に長いタイトルを業者に頼まずに自分で印刷するには


ポスターのタイトルは Microsoft Excel で作ると便利です。


このように、エクセルのセルにタイトルを書きます。印刷すると、数枚に切れてしまいますか、裏から継ぎ合わせるとキレイな一枚の横長のポスタータイトルが仕上がります。国際学会にもっていく時は一枚ものを丸めてもっていくより、このような形の方が持ち運びやすく、シワにもならずによい場合があります。

 ポスターのA3縮小版やPDF配布版を作るには


拡張 Windows メタファイル(以下、EMF)を応用すれば極簡単にできてしまいます。このEMF形式の画像は、どんなに拡大しても縮小しても画質が落ちない優れた形式です。ですので、これをPDFにしても、そのまま印刷しても、最高に美しい画質でポスターを配布できます。

一枚もののポスター用の作業領域を確保する


最初に、一枚もののポスターを作るに当たって、PowerPoint を使って作業領域を確保します。

学会のポスター作成上の要綱などを参照してポスターの大きさを確認します。ここでは Society for Neuroscience (以下、SfN) のポスター作成を例にとって説明します。SfN のポスターの大きさは要綱に、Posters should be 1.1m. high (3'8") by 1.75m. wide (5'8"). とありますから、縦110cm横175cmのポスターを作ればいいわけですが、実際、そんな大きな PowerPoint のスライドを作れませんから、均等に縮小した大きさのスライドを新規作成します。今回は全体を52%に縮小した、縦57.2cm横91cmのスライドを新規作成します。


ポスター原稿をEMF化する


肝腎のポスター原稿そのものですが、それは PowerPoint で作成しておきましょう(そんなことわざわざ言わなくても、たぶん大部分の方はそのように作っているでしょう)。以下の方法は Word で作ったポスターでも当てはまるのかもしれませんがやってみてないのでわかりません。

まずは作ったポスター(タイトル以外)をEMFで保存します。


上図のように、"名前を付けて保存する"時に"拡張 Windows メタファイル"を選択します。すべてのスライドを変換保存します。

タイトルを横長のままEMF化し貼り付ける


次に横長のタイトルもEMFに変換するのですが Microsoft Excel には"名前を付けて保存"のファイルの種類にはEMFが存在しません。そこでちょっと、工夫してEMFに変換してみます。

タイトルの書かれた Excel のセルを選択してコピーします。


次に、コピーした情報を保持したまま、一枚もののポスターを作ろうとしているスライドに"形式を選択して貼り付け"します。


そうすると、次のような画面が出てきますので、"図 (拡張メタファイル)"を選択して貼り付けます(Windows メタファイルで貼り付けると画面の一部しか貼り付けられません)。


これで、タイトルも横長のままの状態でEMFに変換して貼り付けることが成功しました。一枚ものポスター原稿のスライドが52%の縮小で作成されていますので、このタイトルも適当に縮小して fit させます。縮小する時は画像の角をマウスでつまんで縮小すると縦横比を保ったまま縮小できます。

ポスター原稿を貼り付ける


あとは、PowerPointのスライドからEMFにしたものもコピー&ペーストで順次貼り付けていけば(これも適当に縮小して fit させます)、一枚もののポスターの完成です。

印刷する時のテクニック


一枚もののポスターとしてA3用紙に印刷するには以下のようにします。


PowerPointの印刷プレビューでオプションの"用紙に合わせて拡大/縮小"を選択すると、用紙に合わせてポスター全体を印刷できます。同じような方法ポスター全体をPDFにすることも可能です。

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